2021年3月22日の検査から1ヶ月間で、私の血糖値(空腹時)は141mg/dLから119mg/dLまで引き下げることが出来ました。
色々と対策をしましたが、やはり食事の変化(食事療法の導入)が最も大きかったと思います。
個人的にはさほど「無理なこと」はせず、常識の範囲内(ちょっとした努力)で出来るように心がけてます。
食べるものも特別なものは無く、コンビニごはんを毎日続けても、血糖値を下げることが出来ました。
ここでは、私が行った「食事療法での注意点」と「食べてるものの選び方」をまとめています!
食事療法メニューの全貌から
まず全体的なルールから。
- 1食あたりのカロリーは600kcal以下を目標
- 1日当たりのカロリーは1,700kcal以下を目標
- 3食の時間を決める、毎日同じ時間に摂る
基本ルールは上記の通り。
原則として上記ルールだけに注意して、毎日の食事を摂っています。
1日の目標数値1700kcalは、私の身長(175cm、デスクワーク)から算出した必要摂取量です。
夕食の時間帯は早めに
3食を摂る時間帯の決め方が「食事制限の肝」だと思っています。
私の食事時間は以下の通りです。
- 朝食:午前8時~9時(息子の幼稚園送迎のあと)
- 昼食:午後1時~2時(朝食から4時間後、仕事の進捗で前後)
- 夕食:午後6時~7時(昼食から4時間後)
健康な方は2時間(120分)程度で食後血糖値が食前の値に戻るそうです。
Ⅱ型糖尿病の私ならば、4時間(240分)ほど空ければ、十分に血糖値が下がると考え、食事間の時間は必ず4時間は空けるようにしています。
また、血糖値が高い状態で翌日を迎えない(≒血糖値が高いまま就寝しない)ため、就寝の6~7時間前に夕食を摂っています。
メニュー選びは「食材の多さ」と「カロリー量」
私の場合、時間的な都合上コンビニご飯がどうしても多くなってしまうので、あまり細かい制限は設けていません。
極力、食材が多いもの・栄養素の種類が多く取れそうなものを選んでいます。
朝ごはんは簡単に&しっかり食べる
朝ごはんのメニュー例(456kcal)
- 納豆巻き:182kcal
- 枝豆おにぎり:199kcal
- ヨーグルト(無加糖):35kcal
- 野菜ジュース:40kcal
朝ごはんに時間が取れないため、移動中のちょっとした合間にでも食べれるものにしています。
(それでもよく噛んで食べてます)
朝からサラダは難しいため、野菜ジュースとヨーグルト、納豆巻きで食物繊維や栄養素をカバーできるようチョイスしています。
また、仕事に支障がでるため、「朝ごはんを抜く」という選択肢はありません。
(午前中の集中力が格段に低下してしまう)
昼ごはんはタンパク質&サラダ
昼ごはんのメニュー例(760kcal)
- チキンと野菜のクラブサンド:302kcal
- パスタサラダ:458kcal
お昼もコンビニごはんで食事療法をこなしてます。
また、お仕事の合間なので「満足感」は必須。多少オーバーしても昼食なら調整がしやすいため、しっかり食べるようにしています。
ただ、手軽だからと言ってラーメンやパスタ系は禁物。
野菜やたんぱく質がしっかりとれるメニューにしています。
夕ごはんは栄養バランスを最優先
夕ごはんのメニュー例(639kcal)
- 低糖質調整弁当(おかずのみ):250kcal
- もち麦+雑穀ごはん(茶碗半分):124kcal
- ヨーグルト(無加糖):99kcal
- チキンのサラダ:166kcal
栄養バランスの崩れは健康にも影響があるとのことで、時間が最もとれる夕食では「低糖質調整」の弁当を食べてます。
冷食でおかずのみですが、タンパク質の主菜1種+野菜系の副菜3種が入っているので、栄養バランスが取りやすく、重宝しています。
私が食べているのはメディミールという糖質制限食のブランド。
1食あたり700円以下で済むため、経済的にも料理の手間も大変助かっています。
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ご飯の食べ方にも工夫が必要
食事療法で上手に血糖値コントロールをするには、食事の「食べ方」にも工夫が必要です。
私が実践しているのは以下の3項目
- 副菜(野菜)→主菜(肉類・魚類)→主食(ご飯)の順に食べる
- 口の中で十分に細かくなるまでよく噛む
- ゆっくりと時間をかけて食べる
子どものころは「『三角食べ』をしなさい」と言われたものですが、野菜から食べた方が血糖値の上昇を抑えることが出来るそうです。
空腹の状態で主食(ご飯などの炭水化物)を食べると、身体への吸収率が高い(つまり血糖値が跳ね上がりやすい)ため、主食は一番最後に食べるようにします。
お行儀のよい話ではありませんが、私の場合食事の際はマンガ(ケータイで電子書籍)を読みながら食べています。
漫画に集中している間は食べ物を口に運べないため「ついつい早く食べてしまう」が防ぎやすくなります。
目安としては「咀嚼したものが、口の中で十分小さくなり、意識して飲み込まずとも喉の奥に消えていく」程度まで、噛み続けています。
少し大げさですが、口の中で噛んでいる(咀嚼している)間は箸を下す、くらいのテンポでご飯を食べています。
特におなかが空いたときや、好きなものを食べてるときは「がっつき」がち。
はやる心を落ち着かせて、ゆっくり食べています。
早食いや食べ過ぎが、糖尿病リスクを上げてしまうと、よく言われます。
上記の食べ方を心がければ
- 咀嚼回数が増えることで、食事の満足感が得られる(満腹中枢にも影響するらしい)
- ゆっくり食べることで、食べ過ぎを防げる(満腹中枢の働きは遅いため、早食いは食べ過ぎにつながる)
上記のように、腹八分目の量でも十分に満足することができ、一石二鳥です。
食事療法を成功に導くコツ
食事療法は本来は「シンプル」なことなのですが、やはり中々成功につなげるのは難しいようです。
私はおかげ様で大した苦労もなく、今日までで1ヶ月以上かけてこんな生活を続けられています。
食事療法を成功させ、また血糖値コントロールを上手に行うには、以下の2つのポイントが重要じゃないかと思います。
- 自分の身体が満足するよう、プロデュースしてあげること
- 自分自身の甘えたい心に負けないこと、克己心をもつこと
健康な体をプロデュース
糖尿病リスクを高めてしまうような暴飲暴食や、生活リズムの乱れは、自分自身のわがままな欲望が原因になっています。
でもその「わがまま」って、よく考えると「本当に必要だったの?」っていうものばかりなんです。
- 早食いでたくさん食べる : 満腹中枢が追いついていないだけで、ゆっくり食べれば少ない量でも満腹になる。
- ご飯の前に甘いものを食べる : ご飯を先に食べると、甘いものを食べたい気持ちがおさまる(血糖値があがるため)
- 寝る前におなかが空いて夜食を食べる : 身体自体は栄養を必要としていない。夜食を食べずとも、ストレス解消や牛乳を飲むなど別の解決方法がある。
「食べたい」という事は人間にとっても重要な欲望で、誰しもが持っています。
しかしその気持ちが「当たり前」過ぎて、「本当に食べたいのか」「食べる必要があるのか」をよく考えない事が多いと思います。
「食べる」以外のもので気を紛らわせたり、簡単に「食べたい」気持ちを満足させる方法を準備できれば、人間の身体は「食べたい」を抑えられるようになるんです。
どうやったら暴飲暴食をやめられるか。
一度考えてみるだけでも、意識は変えられると思います。
食べたい自分に負けない
私が食事療法がすんなり受け入れられたのは、「食べたい自分に負けたときに、どんなツラいことが起こるか」を体感したからかもしれません。
専門医に「糖尿病」だと診断された当時、ようやく私の身体にも自覚症状が出始めていた時でした。
ご存じの方も多いと思いますが、糖尿病において自覚症状が発生しているという事は、合併症など他の病気が発生してしまっている、とても重篤な状態だと言われました。
私に起こった自覚症状とは「足の血管がピリピリと痛む」というもの。
もちろん、我慢ができないレベルのものではありませんし、実際に診断されるまでは大して気にしていませんでした。
しかし自覚症状を認識してしまうと、
「血糖値が上がりすぎると、体が痛む」
様になるんですね。
(私の感覚なので、もしかしたら私が過敏に感じているだけかもしれませんが)
私もそれまでは乱れに乱れた食生活でしたので、食への誘惑はたくさんありました。
- カップラーメンを食べたい(日清・チリトマトヌードル・BIG+タバスコ、が大好き)
- カレーライスが食べたい(3食ココイチでも良いくらい、カレーが好き)
- 夜食が食べたい(深夜0時頃に食べる背徳感がタマラナイ)
- 甘いコーヒー・カフェオレ・ココアが好き(脳にグルコースが染み渡る感じが好き)
いずれも、糖尿病の原因となり得る、酷い悪習です(我ながら)
しかし、病名告知を受けたあとでは、ご飯を食べようとすると「手足の痛み」がぶり返すようになりました。
また、この手足の痛みが「毛細血管が血糖によって詰まっている」感覚だと知り、それが手足の壊死につながると知ってしまってからは、手足のピリピリとした痛みは「恐怖」でしかありません。
「己に克つ」とカッコよく言ってはみましたがつまるところ
「将来高い確率で手足がなくなるのと、今ご飯を我慢するの、どっちがマシか」
という選択肢を強要されているのと変わりません。
健康な方には「自分には関係ない」と思うであろうこの選択肢、今まさに糖尿病を患っている方には、笑えない話だと思います。
そんな高い代償を払ってまで、その食欲を優先させるべきか。
この疑問を心にとめるだけで、食事療法の成功率は格段にあがると思います。
私の食事療法まとめ
いかがだったでしょうか。
私が実践し、実際に血糖値を大幅に下げることが出来た、食事療法の例を簡単にまとめました。
最初はなかなかツラいものがあると思いますが、いざ、血液検査の結果が良好だと、かなりの達成感があります!
人間がある行動を習慣化できるのは1週間続けられた時だと言います。
まずは1週間、今までの食生活をほんの少しだけ見直してみましょう。
- 本当にそれを食べたいのか、食べなければならないのか。
- その「食べたい」は、自分の手足を失うことより重要か。
これを念頭に置くだけで、食事療法のハードルはぐんと下がると思います。
もちろん、糖尿病の原因や症状は個人差があり、人によって状況は大きく変わると思います。
かかりつけのお医者様や、管理栄養士の先生としっかり相談して、自分に必要な食事を考え直してみましょう。
ちなみに私は、お医者様にも管理栄養士さんにも、太鼓判を頂きました✌